Coinbase、Base上でビットコイン・イールド・ファンドをトークン化、規制遵守を重視
Coinbase Asset Managementは、同社のBaseブロックチェーン上でビットコイン・イールド・ファンド(Bitcoin Yield Fund)のトークン化された株式クラスをローンチしたことを発表しました。この取り組みは、金融サービス企業であるApex Groupとの提携によって実現したものです。
規制遵守を最優先したトークン化
Apex Groupは木曜日に発表した声明の中で、Coinbase Asset Managementのファンドにおけるトークン化された株式クラスは、「コンプライアンスを損なうことなく、互換性のあるプラットフォーム、ウォレット、インフラストラクチャと連携できるように設定されている」と述べています。Coinbase Asset Managementの社長であるAnthony Bassili氏は、この株式クラスが規制遵守のために「トークンレベルでの本人確認と適格性」を統合していると説明しました。
近年、金融機関の間では、コスト削減、決済の迅速化、24時間取引の実現を目指し、株式、債券、ファンド、コモディティ、不動産などをブロックチェーン上でトークン化する動きが活発化しています。BlackRock、Fidelity Investments、Franklin Templetonといった大手資産運用会社も、すでにオンチェーンでトークン化されたファンドを立ち上げています。
BaseブロックチェーンとERC-3643標準の活用
今回ローンチされたCoinbaseのファンドのトークン化された株式クラスは、ビットコイン(BTC)と利回り(イールド)へのエクスポージャーを提供するもので、Baseブロックチェーン上で、米国外の機関投資家および適格投資家のみを対象として提供されます。この株式クラスでは、ERC-3643というパーミッションドトークン標準が採用されており、適格な投資家のみがこのビットコイン利回り商品へアクセスできることが保証されています。Coinbaseは将来的に、米国内投資家向けにもCoinbase Bitcoin Yield Fundのトークン化された株式クラスをローンチする計画です。
Apexは、トークン化されたCoinbase Bitcoin Yield Fundのオンチェーン・エージェントとして機能し、トークン所有権の管理、コンプライアンスおよび移転ルールの執行、Baseブロックチェーン上での取引記録の維持を担当します。
ビットコイン利回り商品の背景と将来性
Coinbaseは、非米ドル建てのCoinbase Bitcoin Yield Fundを4月に、米ドル建てのファンドを10月にそれぞれローンチしています。非米ドル建てファンドは、年間4%から8%のビットコイン建てでのリターンを目指しています。当時、Coinbaseは、この商品ローンチの背景として、イーサリアム(ETH)やSolana(SOL)のようなプルーフ・オブ・ステーク(Proof of Stake)資産とは異なり、ビットコイン自体にはネイティブな利回り生成能力がないという課題に対応するためだと説明していました。
このトークン化の動きは、伝統的な金融商品とデジタル資産の融合をさらに進めるものであり、特に機関投資家にとって、より効率的でアクセスしやすい投資手段を提供する可能性を秘めています。Baseブロックチェーンの活用は、Coinbaseのエコシステム内でのイノベーションを加速させるでしょう。
市場への影響と今後の展望
このCoinbaseによるトークン化ファンドのローンチは、デジタル資産市場における重要な一歩と見なされます。特に、規制遵守を重視したトークン標準の採用は、機関投資家が暗号資産市場へ参入する際の障壁を低減させる可能性があります。今後、他の資産運用会社も同様の取り組みを進めることで、トークン化された証券市場の拡大が期待されます。XAUUSD(金)のような伝統的安全資産との比較や、ETHのようなステーキング可能な暗号資産との利回り競争の観点からも注目されます。
