MicroStrategy、ビットコイン購入を一時停止か?株価下落で戦略転換の兆し
市場の注目を集める大手ビットコイン保有企業MicroStrategyが、過去13週間で初めて、暗号資産(仮想通貨)の購入を見送りました。同社は、多くの企業が収益源の多様化を模索する中で、この動きを見せた形です。米国証券取引委員会(SEC)への月曜日の提出書類によると、マイケル・セイラー氏率いる同社は、3月23日から3月29日の期間にビットコイン(BTC)の追加購入を行わず、同時に保有株式の売却も行わなかったことが明らかになりました。報道発表時点での保有量は762,099 BTCで、その価値は510億ドル(約7兆9000億円)を超えています。
購入資金調達方法の変化と株価への影響
通常、MicroStrategyは保有するビットコインの購入資金を普通株式の発行によって調達してきました。しかし、今回の提出書類では、「発行市場での提供プログラムに基づく株式の売却は行わず、ビットコインの購入も行わなかった」と報告されています。同社のMSTR普通株式クラスAの株価は、過去6ヶ月間で60%以上下落し、報道発表時点では1株あたり126.78ドルとなっています。MicroStrategyの過去の購入履歴を遡ると、2025年12月以降、毎週ビットコインを購入してきた同社が定期購入を行わなかったのは今回が初めてとなります。
エグゼクティブ・チェアマンであるマイケル・セイラー氏から公に理由の説明はありませんでしたが、一部の企業では、ビットコインのマイニングの難易度上昇や価格下落を受けて、新規購入やマイニング事業からの撤退を進める動きが見られます。報道発表時点でのBTC価格は過去12ヶ月で18%以上下落し、67,197ドルとなっています。セイラー氏がソーシャルメディアプラットフォームX(旧Twitter)で毎週行うビットコイン保有に関する投稿は、同社が追加のBTCを積み増してきた経緯もあり、市場関係者から常に注目されています。
競合他社の動向と市場の多様化
ビットコインの保有戦略からの転換は、他の仮想通貨関連企業にも見られます。例えば、仮想通貨マイニング企業MARA Holdingsは、3月に約11億ドル相当の15,133 BTCを売却しました。同社はSECへの提出書類で、この売却益を転換社債の返済に充てると説明しています。一方で、Canaan社は、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の供給量を増やし、テキサス州でのマイニング事業を拡大し続けていると報告しています。同社は3月10日時点で1,793 BTCと3,952 ETHを保有していると発表しました。
こうした各社の戦略の多様化は、市場参加者にとって、単なる価格変動だけでなく、企業戦略の変化が仮想通貨市場全体に与える影響を注視する必要があることを示唆しています。MicroStrategyの今回の購入見送りは、短期的な市場センチメントに影響を与える可能性がありますが、同社の長期的なビットコイン戦略に変更がない限り、その影響は限定的との見方も存在します。市場は、今後の同社の動向と、マイケル・セイラー氏からの追加情報に引き続き注目していくでしょう。
